弁護士の専門分野はあるのか?

 これは、相談者からよく聞かれます。

 一般民事(貸し金の返還や不動産の明け渡し、交通事故など)や、離婚・相続などの家事事件、起訴後の刑事事件などは、多くの弁護士が取り扱うことの可能な事件です(もちろん、これらの中でも、個人的な信条で離婚事件は取り扱わないとか、刑事事件は取り扱わないという弁護士はいるかもしれません)。

 債務整理(自己破産、任意整理、民事再生等)になると、取り扱う弁護士も、取り扱わない弁護士もそれぞれ相当数いるようです。

 特殊な分野としては、例えば、著作権問題、国際取引、医療事故、欠陥建築などがあります。これらについては、研究会や、専門の事務所などでの研さんがないと、十分な弁護活動が期待できません。

 私は、医療事故を取り扱っていますが、医療事故は、資料の収集方法の習熟だけではなく、協力してもらえる医療関係者との体制などがないと、そもそも勝訴の見込みがどの程度あるのかの判断すら十分にはできませんし、訴訟活動も困難です。

 私は、九州山口医療問題研究会という団体に所属し、医療関係者の協力を得ながら医療事故調査や訴訟活動を行っています。この研究会では、2名の弁護士で調査を行い、通常3名の弁護士で訴訟活動を行います。3名は、できるだけベテラン・中堅・若手の組み合わせになるようにして、訴訟活動の質を維持しつつ、医療事故訴訟を担う弁護士を育てる体制がとられています。

 残念ながら、適切な訴訟活動がないとして依頼した弁護士を解任し、医療研所属の弁護士に依頼されるケースもたまにではありますが存在しますので、このような特殊な分野に関しては、依頼される前に調査の進め方や、過去の経験等尋ねられた方がよいと思います。